静岡県立朝霧野外活動センター
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先人の求めた心



松尾芭蕉が門人の森川許六に送った「柴門の辞」に「古人の跡を求めず、古人の求めしところを求めよ」という言葉がある。その文に続いて「南山大師の筆の道にも見えたり」とあるので、その昔に南山大師(空海)が書道の修行の心構えとして用いた言葉を芭蕉も俳句の作家姿勢として使ったものと思われる。
 私流に訳してみると「先人の書や句の形ばかりを真似するのではなく、先人がどのような思いを込めてその書を書いたり、句を作ったのかということをしっかりと考えなさい」ということになるのだろうか。
 温故知新という言葉がある。これは「古きを尋ねて、新しきを知る」ということで「昔のやり方や考え方を調べて、今必要なものは何かを認識する」ということだ。
我々はとかく、今すぐに役立つ方法や、やり方、ノウハウを欲しがるものだ。しかし、そのやり方がどのような考えのもとに成り立っているのかを掴むことが出来たら、自分なりの方法を工夫することはそう難しいことではないと思う。
 野外で活動する時、どのようにしたら子どもたちを安全に楽しく導くことが出来るかという問いにも、ああするこうするではなくて、子どもたちというのは何が出来て何が出来ないのか、どんなことが怖くてどんなことが楽しいのかを理解すれば、自ずと活動の内容や時間、やり方の手順は分かってくるものだ。
 よく「形より心」と言うことばを耳にする。これは、外見の美しさより内面の充実の方が大切だと言っているのだが、少しだけ苦労して相手の気持ちや資質をつかめば、その人の望む方法を提供できるということにも通じているように思われる。

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