目的と手段
キャンプ場またはキャンプに常備された様々な活動はキャンプを構成する重要なパーツである。従って、パーツの善し悪しでキャンプの成否が左右されることもある。
このキャンプの活動というのは鍋料理の具材のようなもので、一年中手に入るものから、その土地ならではのもの、旬のものや乾物をもどしたものなど多士済々である。
キャンプという鍋料理を美味しく食べようとしたら、手当たり次第に具材を鍋に放り込めばいいというものではない。それなりに入れる順番はあるように思われる。
また、準備された料理をそのまま食べることは無難な方法であるが、キャンプに参加する子どもたちの経験や体調などによって、具材の量や入れ方を変えると一層味が引き立つ場合だってあるものだ。
時には、計画した食材が手に入らない(雨が降る、日差しが強い、子どもたちが疲れている)ことだってある。その場合には手に入るもので間に合わせたり、その具材を入れないなどの判断をすることも必要になってくるだろう。
キャンプは、例えば「不便さを経験しながら工夫する力を養う」などの目標を立て、その目標に近づくために行う一つの手段である。すなわち、キャンプをするということの背景には、こうなりたいという目標がある訳で、「カレーライス作りとキャンプファイアーをしたいから」キャンプをする訳ではない。
なにはともあれ、活動によって組み立てられたキャンプは目標達成のための手段であって、キャンプをするということ自体が目的になってはならないということを肝に銘じておきたいものだ。